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週刊マーケットレターThe weekly market letter:Soga,Jun |
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■ 日本株保有の魅力失せる 2004-12-19 欧米の株高や長期金利の低下等によって、日本の株価も値を保っていると言われているが、実体経済の悪化には逆らえず、下値を探る展開となろう。欧米の株式が堅調になれば、日本株も底堅く推移するというコメントをよくみかけるが、過去の関係をみると相関関係の強いときもあるし、逆相関の期間も認められる。90年代以降のトレンドはほぼ逆に動いており、欧米の株高が直ちに日本の株高に結びつくというのはあまりにも単純だ。米国の収益増加率はピークアウトしており、米株価は実体経済からずれてきているのではないか ■ 設備投資の冷え込みによる景気悪化のリスク高まる 2004-12-13 バブル崩壊後の経済成長率としては、消費税税率の引き上げによる駆け込み需要で伸びた97年1−3月期以来となった今年1−3月期の名目成長率(前年比3.2%)は、その後、1%台前半に低下した。名目前期比では4−6月期マイナス0.6%、7−9月期横ばいと冴えず、景気は後退といえる状況にある。 ■ 国内景気の減速ピッチ速まる 2004-12-06 国内の景気減速は強まっているが、今後、さらに厳しい状況に陥るであろう。株価は11,000円台に戻ったが、景気減速下での買いは限定的であり、実体経済からズレた動きは長続きするはずがない。景気循環に則るならば資産運用は株式から債券に移すのが定石といえる。機関投資家を始めとする多くの資産運用者は実体経済をろくに見ることなく、資産運用に取り組むという愚を犯している。実体経済を読み解く訓練を怠ったことによる運用損は計り知れない。 ■ バブルが癒えぬまにまたバブルに染まる日本の株式市場 2004-10-25 日本のハイテク企業の業績は米国に連動しているため、米国のハイテク企業の不振は、即日本の不振となり、株価にも反映されることになる。今週、ハイテク企業の業績発表が集中するが、決して株価を回復させるような内容にはならないであろう。むしろ、回転売買等により、吊り上っている投機相場の矛盾が噴出しそうである。 ■ 不安募る米雇用統計 2004-10-11 市場関係者だけでなく選挙関係者も注目していた9月の米非農業部門雇用者数は前月比9.6万増と予想や前月の数値を下回り、米国の雇用改善が弱まってきていることを裏付けた。今年3月には35.3万人増加したが、その後増加ペースは落ちてきており、米国経済の勢いは弱まりつつある。過去数ヵ月、労働時間は一定だし、時間当りの賃金も微増に押さえられており、原油価格は53ドル台まで急騰したが、インフレが心配されるような情勢ではない。 ■ 投機支配の脆い相場 2004-09-13 経済実態など眼中にないその日暮らしの相場が続いており、日本の株式市場は空前のマネーゲームの様相を呈している。個人投資家や証券会社が飛びつきそうな低位の危ない銘柄に商いは集中しているため、10億株を割り込んでいた出来高は9月3日以降、ほぼ15億株を上回ってきており、低下していた売買回転率は上昇しつつある。投機相場は投機的確信が揺らぐところまで持ち堪えるが、いつ投機心理に変化が生じるか予測はできず、リスクの高い不安定な相場といえるだろう。 ■ ITバブルの再来 2004-09-06 米非農業部門雇用者増加数(前月比)は3月を最高に減少していたが、先週末発表の8月分は前月比144,000人増と7月の73,000人増を上回った。だが、8月の主要小売業売上高が低迷するなど、個人消費は減速に向っており、米国経済が再び力強さを回復することはないであろう。米国の新車販売台数が8月まで3ヵ月連続の前年割れになったほか、ハイテク企業の代表であるインテルが7−9月期売上高を下方修正するなど、ハイテク企業の業績にも暗雲が垂れ込めてきており、米国の株価は下値を探る展開が予想される。一方、米国債券は雇用統計により売られたが、米国経済の減速傾向が強まるにつれて買われるはずだ。1−3月期までの強い経済統計の発表時期でさえドルの戻りは一時的であったことから推測すれば、円ドル相場は年末にかけて、円高ドル安に向うのではないか。日本の株式市場も米国経済・株式の影響を受けざるを得ず、4月下旬をピークとした下げが、どの程度まで続くかに関心は向っている。 ■ 原油価格の急反落間近 2004-08-22 原油先物市場には投機資金が押し寄せ原油価格は最高値を更新した。買うから上がり上がるから買うといった経済実態を無視した投機相場がいつまでも続くことはなく早晩急激な下げ相場がくるであろう。株式相場以上に、商品市況は山高ければ、谷ふかしとなるのが通例であり、相場に深入りした投機家は破綻するはずだ。 ■ ピークアウトした日本の経済成長率2004-08-16 日本の4−6月期GDP(国内総生産)はデフレーター(物価指数)が引き続き大幅に下落したため、実質では前年比4.4%増加した。伸び率は前期より1.5ポイント低下したが、物価の下落による嵩上げにより、高成長が続いていることになる。これで8四半期連続のプラスとなり、ITバブル期の7四半期を超えた。 ■ 7月の米雇用統計の衝撃 週末発表の7月の米雇用統計は予想を大幅に下回り、米国の景気拡大ペースが明らかに ■ 米消費ピークアウトに根差す世界株安 2004-07-25 週末、NYダウは2ヵ月ぶりの1万ドル割れとなり、ナスダック総合は年初来安値を更新した。ナスダック総合は年初来高値(1月26日)から14.1%下げた。日経平均株価は7月の頭まで回復していたが、12,000円の壁は厚く跳ね返され、再び下降しつつある。日米ともに、実体経済がピークを超えたにもかかわらず、政府の「堅調に回復」などの口車に乗せられて、買い進めてきた付けが回ってきた。 ■ 米株式相場、経済成長鈍化を織り込む動きへ 米国経済は主力エンジンである消費によって拡大してきたが、すでに消費の拡大ペースは落ちてきており、米国経済はスローダウンの途上にあるという見方が広まってきたことが、米国株式不調の最大の理由であるように思う。 ■ 株式相場、『短観』が戻りの限界を示す2004-07-05 『日銀短観』(6月調査)の業況判断が予想を上回る内容を示したが、期待以上に買われていたことから株式市場の反応は鈍く、上値の重さが確認される結果となった。発表翌日には売買高が2月26日以来の10億株割れとなり、投機熱が冷めてきていることが窺われる。週初発表の5月の商業販売統計が6ヵ月ぶりに前年を割れたことや5月の鉱工業生産指数が予想を大幅に下回ったことなどを無視した相場の行き過ぎに、『日銀短観』発表による材料出尽くし感が加わり、投資家心理を不安にさせた。実体経済がピーク近辺にあることから、日経平均株価は4月26日の年初来高値(12163円)を抜くことはできず、下降していくことになろう。 ■ 米利上げは1ドル=100円の突破もあり得る円高の始まり2004-06-28 5月の日本の貿易黒字(季節調整値)は1.28兆円、99年1月以来の高い水準に拡大した。他方、米国の赤字額は4月、483億ドルと過去最高を5ヵ月連続で更新した。4月のような赤字が続くことになれば、赤字は年6,000億ドルに近くに達することになる。米国の輸入は多くがドルで行われおり、米貿易収支に為替レートの調整メカニズムは効き難い。 米国の政策金利(FFレート)と円ドル相場のチャートをみると、政策金利が引き上げられる過程で、円高ドル安が急速に進んでいることがわかる。政策金利のピークと円高ドル安のピークがほぼ一致している。 ■ 米国の実体経済と政策金利 債券相場は4週連続の下落となり、利回りは一時1.94%まで跳ね上がった。債券利回り の上昇により、株式配当利回りとの格差が広がり、株式が割高になったことに、韓国、台 湾の株式市場でハイテク株が急落したことが加わり、日経平均株価の上値は重く、11, 000円台の相場が続いている。値動きが乏しいことから、3兆円弱の信用買い残がしこり となり、売買高は10〜12億株程度に縮小してきた 堅調な経済指標の発表にもかかわらず、月末にFOMCを控えていることから、米国株式も 動きが鈍い。騒がれていた原油価格は落ち着きを取り戻しつつあり、物価上昇懸念はピー クを超えたようだ。1−3月期の米経常赤字が過去最高を更新したことを材料に、投機資 金は為替市場に流入し、ドルは売られ、対円でも108円台と5月上旬以来の円高ドル安と なった 「現時点で深刻なインフレ懸念はない」(グリーンスパンFRB議長、6月15日)との発 言により、米債券市場は落ち着きを取り戻した。月末の利上げ幅は予想通りの0.25%にと どまる見通しである 5月の米消費者物価指数は前月比+0.6%の大幅上昇となったが、食品・エネルギーを除 くコア指数は0.2%増と伸び率は2ヵ月連続して低下するなど、インフレ懸念が高じる状況 ではない。コア指数の前年比伸び率は+1.7%と前月を0.1ポイント下回り、依然、歴史的な 低水準にある 米設備稼働率は5月、77.8%と前月比0.7ポイントの上昇となり、01年5月以来の高い稼 働率となった。ただ、ウエイトの高い中間財が80.6%、前月比1.1ポイント上昇した半面、 最終製品は0.5ポイント上昇の73.6%にとどまっている。半導体等は80%を超えたが、通信 関連が50%強で低迷しているため、ハイテク製品の稼働率は71.0%と低く、物価安定に寄与 していると考えられる。米個人消費支出の前年比伸び率は4月まで2ヵ月連続で低下して おり、需要の側面からも物価上昇圧力は和らいでいる 02年の年初以降、個人消費と鉱工業生産は立ち直り拡大してきたが、消費者物価指数 (コア)の前年比伸び率は昨年まで下がり続けた。原油価格の急騰により、2月以降上昇 しているが、個人消費や鉱工業生産の伸びはピークを超えたと予想され、需給関係による 物価上昇圧力は徐々に弱まるであろう 消費者物価指数(コア)は5月、前年比+1.7%とフェデラルファンズ・レートを0.7%上 回り、実質金利はマイナスだ。景気拡大のほかにこうしたマイナス金利を解消するために、
FRBは政策金利を引き上げる。当面、FFレートは消費者物価指数(コア)の伸びに見合う 水準まで引き上げられるであろう。消費者物価指数(コア)の伸びが上昇すれば、それに
伴いFFレートの目標も高くなる。さらに、設備稼働率の上昇や民間設備投資の拡大などが みられれば、引き上げ幅は大きくなるはずだ。9月21日開催までの3回のFOMCでそれぞれ
0.25%の利上げが実施される見通しである。その後は実体経済の動向を睨みながらの政策 金利の変更ということになろう。 4月のOECD景気先行指数、17年ぶりの上昇で世界景気はピークか 2004-06-15 債券相場は急落し、先週末の利回りは1.78%と00年11月以来の水準に上昇した。利回りは3週連続の上昇となり、その間の上げ幅は33ベイシスポイントに達した。週初、株価が今年最大の上げ幅をみせたほか、強目の経済指標(4月の『機械受注』や5月の『企業物価指数』)の発表などが債券関係者の心理を弱気にさせた。 設備投資、04年1−3月期がピークに 2004-06-07 財務省の『法人企業統計』によると、今年1−3月期の全産業の売上高は前年比2.4%増加した。4四半期連続のプラスだが、伸び率は前期より0.7ポイント低下した。販管費比率は前年と同じだったが、売上高原価率が0.6ポイント改善したため、売上高営業利益率は4.0%と0.6ポイント上昇し、営業利益は20.8%の増加となった。営業利益は01年10-12月期の31.1%減を底に回復過程にある。ITバブル期は底から6四半期目に最高となったことなどから予測すれば、昨年10-12月期(22.0%)がピークになる可能性が強い。 生産と消費の拡大は持続するか 2004-05-31 ドルは主要通貨に対して下落したが、米長期金利は落ち着きをみせ、NYダウは上昇した。原油価格の高止まりや混迷するイラク情勢に加え、5月の消費者マインドが予想を下回ったことなどが為替相場に影響したようだ。4月の米耐久財新規受注が前月急増の反動から減少し、米個人消費支出も前年比伸び率が低下しており、米国経済の勢いは鈍化しつつある。 04年1−3月の実質GDP、13年ぶりの高成長 2004-05-24 18日、内閣府より1−3月期のGDP(国内総生産)速報が発表された。物価下落により嵩上げされた実質GDPは前年比5.4%と7四半期連続のプラスとなり、91年1−3月期(6.3%)以来13年ぶりの高成長となった。公的固定資本形成と公的在庫品を除けば、いずれも前年を上回り、日本経済は順調に拡大しているように見受けられる。民間最終消費支出は3.5%増加し、消費税率が引き上げられる直前の97年1−3月期(4.2%)以来の高い伸びとなった。民間最終消費支出のプラス成長は4年を超え、実質ベースでは消費不況といえない拡大を続けていることになる。民間企業設備は前期と同じ14.7%増と好調であり、実質GDP成長率の半分は民間企業設備が寄与した。90年以降、民間企業設備の2桁増は2四半期連続が最高であり、3四半期以上は一度もない。前回ITバブルのときは、伸び率が最低をつけてから、8四半期目に最大となったが、今回の拡大も8四半期目である昨年10-12月期でピークを付けたと考えられ、設備投資がさらに拡大する余地はさほど残されてはいない。 株安は景気・業績不安を反映 2004-05-16 米金利上昇懸念から株価は急落、週末比、日経平均株価は3週連続の値下がりとなった。年初来高値を付けてから約3週間で1,300円を超す下げである。4月の最終週以降、外人は3週連続で売り越した模様であり、米政策金利の引き上げ機運は、外人を除き買い手不在の日本の株式市場に衝撃を与えている。外人の日本株売りが為替相場に影響し、円ドル相場は6週連続の円安ドル高となり、1ドル=114円台に下落した。外人は株売りに伴う円安で2重のマイナスを被っており、ドルベースの株価はピーク比では20%近い値下がりとなった。長期金利が上昇した米国でもNYダウとナスダック総合は3週連続安と冴えず、外人の日本株投資のリスク許容度は低下しつつある。昨年度、日本株を14.1兆円も買い越した唯一の買い手である外人が売り越しに変われば、たちまち日本株は値下がりするという市場の脆弱性が露呈した。 世界の注視を浴びる米国経済の動向2004-05-09 5月4日のFOMC声明や予想を上回る改善をみせた4月の米雇用統計によって、早期利上げ観測が強まり、米国の株式・債券相場は大幅に値を崩した。一方、金利上昇期待の高まりを背景に、投機資金は米国の流動性の高い資産に行き場を求めており、対円でドルは112円台へと昨年9月下旬以来の水準に上昇した。当面、債券利回りが収益率に見合う水準に上昇するまで、運用者は流動性を重視した姿勢を取り続けるだろう。投機資金は米国に還流し、世界の株式・債券相場は弱基調で推移する見通しである。 米個人消費、GDPの7割を超える2004-05-03 1−3月期の米実質GDPは前期比年率4.2%増と前期の伸びを0.1ポイント上回った。個人消費は3.8%増加し前期よりも高い伸びとなったが、民間設備投資は+7.2%と2四半期連続で低下した。自動車等が前期比減となったため耐久消費財は減少したが、食品・衣類等の非耐久消費財やサービスが増加し、消費を支えた。民間設備投資は工場や輸送機器は減少したが、IT関連は好調を維持できた。政府部門は2四半期ぶりにプラスになったが、寄与したのは軍需であり、連邦政府の非軍需は微増、財政の厳しい州・地方はマイナスになった。 米国の超低金利政策と不動産バブル 2004-04-26 超低金利政策は物価安定を損なわず経済成長を促している一方、資金は株式や不動産に流れ、資産価格は膨れつつある。00年2月をピークに下落していた株式市場は、昨年3月を底に盛り返している。ただ、金利はいずれ引き上げられることから、上値の重い値動きを余儀なくされよう。10年物の債券利回りは先週末、4.45%と1ヵ月で76ベイシスポイント(1bp=1/100%)の大幅上昇となったことも、株式の魅力を削いでいるようだ。 |
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苦渋の選択を迫られるFRB 3月の米雇用統計が予想を大きく上回ったため、NYダウは上昇、債券相場は急落した。非農業部門雇用者数は前月比30.8万人増と2月の4.6万人増から大幅に増え、7ヵ月連続の前月比プラスとなった。製造業は横ばいと改善しなかったが、小売、企業サービス、教育、娯楽等のサービス部門の雇用が拡大した。一方、求職者の増大により、失業率は5.7%と前月よりも0.1ポイント上昇した。労働時間は前月比0.3%減少し、週平均賃金は+0.1%の微増にとどまり、非農業部門雇用者の改善だけが目立つ内容となった。 苦渋の選択を迫られるFRB 3月の米雇用統計が予想を大きく上回ったため、NYダウは上昇、債券相場は急落した。非農業部門雇用者数は前月比30.8万人増と2月の4.6万人増から大幅に増え、7ヵ月連続の前月比プラスとなった。製造業は横ばいと改善しなかったが、小売、企業サービス、教育、娯楽等のサービス部門の雇用が拡大した。一方、求職者の増大により、失業率は5.7%と前月よりも0.1ポイント上昇した。労働時間は前月比0.3%減少し、週平均賃金は+0.1%の微増にとどまり、非農業部門雇用者の改善だけが目立つ内容となった。 株式相場、ITバブル期を彷彿 2004-03-29 日経平均株価は24日以降、3日連続して上昇し、昨年来高値を更新した。24日、S&Pが日本国債の格付け見通しを「引き下げ方向」から「安定的」に引き上げたことから、外人が買い意欲を強めたようだ。財務省が25日発表した3月15〜19日までの外人の日本株買越額は、1兆1,483億円と統計を取り始めた01年4月以降では最高になったが、前週も引き続き巨額の資金が株式市場に流入したのであろう。2月の貿易統計によると、出超額は前年比51.7%増の1兆4,069億円と2月としては過去最大となり、外需による景気牽引が引き続き期待できるなど、実体経済も市場参加者に安心感を与えたのではないか。 OECD景気先行指数が示す為替相場の方向 2004-03-22 一時、円は対ドルで112円台まで売られていたが、先週、スノー米財務長官の円売り介入牽制発言により、円高に急速に戻り、週間で4円20銭円高ドル安の106円台に上昇した。ただ、円の上値余地は大きくなく、前回の円高局面でのピークである101円50銭(00年1月)を抜くことはないであろう。 米貿易赤字とドル問題 2004-03-15 米国は貿易赤字拡大に歯止めはかからず、1月は過去最高を更新した。実効ドル相場は過去2年で大幅に下落したが、貿易収支の改善には寄与していない。為替レートの貿易収支に及ぼす影響は小さく、赤字縮小にそれほど効果があるわけではない。景気が拡大していれば、貿易赤字が増大する仕組みが米国経済には組み込まれているのである。景気が後退すれば、赤字の拡大は止まることになるが、多くのものがドルで取引されているため、ドル安の効果は限定的だ。米国で為替レートが重要なのは、政治的な道具として有効であるからだ。ドル安が貿易収支の改善につながらなくても、国民に効果があるように思わせることのほうが大事なのである。 鉱工業生産、一部産業に偏る急上昇の脆さ 2004-03-02 鉱工業生産は01年11月を底に02年半ばまで回復力が強かったが、その後、勢いは弱まり昨年8月までもたついていた。だが、昨年9月以降急速に回復しており、1月には前月比3.4%増の高い伸びとなった。情報通信を除けばすべての業種で前月比プラスとなり、生産は広い分野に波及しているようにみえる。だが、前年比伸び率(5.0%)に対する寄与度は電子部品・デバイスが2.8%と抜きん出ており、一部の産業に偏っていることが気掛かりだ。これに一般機械を加えると4.4%となり、鉱工業生産の伸び率の9割近くが、2業種に依存しているという脆さを抱えている。突き詰めた言い方をすれば、鉱工業生産は変動の激しい半導体産業と一蓮托生の関係にあるということなのである。 日本経済、民需の持続性には疑問 2004-02-23 昨年10-12月期の名目GDPは前年比0.9%増と2四半期ぶりのプラスとなった。民間最終消費支出が+0.5%と5四半期ぶりに前年を上回ったほか、民間企業設備が5.6%増と00年10-12月期以来の高い伸びとなった。純輸出も54.0%増と好調であり、これだけでGDPを0.6%引き上げた。半面、公的需要は消費、公共事業ともにマイナスとなり、寄与度は-1.1%とマイナス幅は3四半期連続で拡大した。 いつまで続く不毛な金融政策 2004-02-16 1月のマネタリーベース(MB)は前年比13.6%増と前月の伸びをやや上回った。一方、マネーサプライ(M2+CD)は+1.6%と引き続き低い伸びにとどまっている。MBの平均残は1月、108.3兆円と前年比12.9兆円増加したが、日銀券発行高は72.7兆円、前年比1.8兆円の増加にすぎず、増加額の大半は日銀当座預金(前年比11兆円増の31.2兆円)によるものだ。 日本政府の本音は円高ドル安 2004-02-09 日本の株式相場は外人買いにより、ここまで回復してきたが、外人買いが途切れることになれば、株価は反落することになろう。1月も外人は1.5兆円近く買い越し、相場を支えた。これで16ヵ月連続となり、ITバブル(18ヵ月)以来の長期買い越しだ。円高が持続する見通しのもとでは、外人は日本株投資を継続するかもしれない。だが、円高が転換しそうな兆しをみせれば、利益確定に走り日本株を手放すことになろう。 外需で持つ日本経済2004-02-02 12月の完全失業率は前月比0.3ポイント改善の4.9%と01年6月以来の5%割れとなった。医療・福祉、教育・学習支援業などの非農林雇用者が増加したことが失業率の改善につながった。業績が回復している製造業雇用者は引き続き前年を下回っている。就職を諦め労働力人口が減少していることも失業率の低下要因だ。昨年の就業者数は6,316万人と97年をピークに6年連続で減少し、6年間で就業者数は248万人減少した。そのうち雇用者56万人、家族従業者80万人、自営業主112万人と小規模経営の従業員が失職した。小泉首相は構造改革を唱えることで、現状からうまく国民の目をそらしているが、零細企業を潰し続け、いつまでも泥沼から抜け出せない状況を作り出しているのが小泉内閣の実態なのである。 米国の低金利、ドル安、株高戦略 2004-01-26 円売りドル買い介入により、日銀当座預金残高の目標値を維持できなくなったため、20日、日銀は「27〜32兆円程度」の目標値を「30〜35兆円程度」に拡大した。今後、円売りドル買いが大規模に行われることになれば、目標値はさらに上方修正されよう。 米国景気、稼働率伸び悩み物価安定 2004-01-1912 月の米鉱工業生産指数は前月比+0.1%と4ヵ月連続のプラスになった。10-12 月期では年率6.2%増となり、00 年4−6月期以来の高い伸びだ。昨年第4四半期の伸びは高くなったが、03
年では0.3%増にとどまり、過去の景気回復期に比べて回復力は弱い。景気の谷(01年11 月)から25 ヵ月経過したが、その間、鉱工業生産指数は3.5%上昇したにすぎず、前回の景気回復期の伸び(8.6%)の半分にも満たない。生産の回復力の弱さは設備稼働率にもあらわれており、昨年12
月は75.8%と景気の谷を0.5 ポイント上回っているだけである。 米国景気の転換点は間近 2004-01-12 OECD発表の11月の米景気先行指数は前月比1.4ポイント上昇し、昨年3月を底に8ヵ月連続のプラスである。米国の景気拡大に引っ張られて、OECDの景気先行指数は米国よりも緩やかだが、同じような傾向を示している。11月の米景気先行指数は前年比8.2%と96年6月以来の伸びとなった。チャートをみると90年代ではピーク近辺に位置していることがわかる。これだけ景気のテンポが力強さを増していながら、雇用が改善しないことは、今後、雇用環境は厳しさを増す可能性のほうが高いのではないか。 2003年分のマーケットレターバックナンバー |
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