曽我 純:
昨年12月の上昇率が前月比2桁増と大幅に上昇したためか、日経平均株価は前月比で2ヵ月連続の下落となった。それでも前年比の伸び率がこれほど高くなれば、買い手は躊躇するだろう。予想株価収益率は30倍と世界の主要株価指数に比べると依然高く、2010年度の利益が50%増加したとしても、予想株価収益率は20倍にしか下がらない。いまから2010年度の利益など、知る由も無いのだから、そのような予想に基づいて、株を買うようなことはできない。
日本株は米国株に追随する傾向が強い。経済規模が日本の2.7倍ある米国経済の日本に及ぼす影響力は大きい。米景気回復を先行するかたちで、米株価は上昇するが、特に、景気回復の初期に力強く上昇していく。それにつれて、日本の株価も上げ足を速める。だが、現在のように、米株の上昇率が稀なところまでいってしまうと、ピークを付けてしまったと考えてもおかしくない。米株にほぼ連動しているのであるから、日本株についても先行き下落するリスクがかなり高いと推測するのが理にかなっている。
米商業銀行の貸付は1月、前年比7.3%減少し、2ヵ月連続でマイナス幅は拡大した。商工業貸付が-17.7%と過去最大の減少率となり、景気回復とは裏腹な動きをみせている。不動産貸付も前年を下回っているが、0.7%の小幅であり、不動産貸付は依然高水準である。米国のマネーは不動産に偏っており、必要とするところへ流れ難くなっている。金融セクターは不良債権の発生を少なくするために、国債や現金での運用比率を引き上げている。治まっているかにみえる信用問題はいつ再燃するとも限らない。
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